会場に合った花器・スタンド選びのコツ|法人イベント装花で失敗しないために|ハグフラワーズブログ|HUG FLOWERS(ハグフラワーズ)
BLOG
豆知識
会場に合った花器・スタンド選びのコツ|法人イベント装花で失敗しないために
企業式典・店舗オープン・周年パーティー・記者会見など、法人イベントにおける花装飾では、
「どんな花を使うか?」と同じくらい重要なのが、「どんな花器・スタンドを使うか?」という点です。
見た目のデザインやバランスももちろん大切ですが、現場ではそれ以上に、
会場の構造・設置条件・搬入環境・安全性・水管理の可否など、実務的な制約を考慮した選択が不可欠です。
この記事では、法人向け装花の現場で実際に考慮されている花器・スタンド選びの観点を整理し、失敗を防ぐためのコツをわかりやすく解説します。
1. 天井の高さで装花全体の「高さバランス」が変わる
最も基本的な観点は「会場の天井高」です。
天井が低い会場に高さのあるスタンドを使ってしまうと、圧迫感やバランスの悪さを招くことがあります。
【天井が低い会場の例】
- 会議室・控室・小型会場(2.2~2.4m)
- 商業施設の一部スペース(特に梁下)
こうした会場では、高さを抑えたロースタイルの花器や、横に広がるアレンジメントが適しています。
一方、ホテル宴会場や式典ホールのような天井高が3m以上ある会場では、高さのあるスタンド装花やハンギング装飾も有効です。
【高さ別 花器選定のコツ】
| 天井高 | 花器・スタンドの推奨高さ | 備考 |
|---|---|---|
| 〜2.4m | 花器高さ:30cm以下 | ローアレンジ中心、圧迫感を避ける |
| 2.5〜3.0m | 花器〜60cm、スタンド〜90cm | 空間に余裕があるなら中〜高タイプ |
| 3.1m以上 | スタンド120cm〜、吊るし装飾も可 | ホテルバンケット・式典ホール向け |
2. 搬入経路・搬入口サイズに応じた「運べる設計」を選ぶ
会場によっては、搬入ルートが狭い/曲がっている/階段しかないなど、搬入環境に制約があるケースが多々あります。
このとき、高さ180cmの一体型スタンドや大型陶器の花器は、物理的に搬入ができない可能性も。
また、エレベーターのサイズ制限により「何cm以内」というルールが設けられている会場もあります。
【確認すべきポイント】
- 会場の搬入時間・ルート制限(営業時間内搬入不可など)
- エレベーターの有無とサイズ(高さ、奥行き)
- ドア・廊下幅(90cm以下の場合、大型は困難)
- 梱包状態の大きさ(分割可能か?)
【対策】
- 花器を分割式で制作(設営現場で組み立て)
- 軽量素材(FRP製・アクリル)を使用
- スタンド脚だけ先搬入し、花部分は後設置
3. 床の耐荷重や素材に応じた「重量・安定性」の調整
高級会場や歴史的建物の中には、床がカーペット・フローリング・畳・特殊床材でできているケースがあります。
このとき、重量のある花器をそのまま設置すると
- 床の傷や沈み込み
- 花器の転倒・バランス不良
といったトラブルの原因になります。
特に水をたっぷり使用するアレンジメントや陶器鉢の胡蝶蘭は、1つで10〜15kgを超えることもあり、床材に与える影響は無視できません。
【対策】
- ゴムマットや滑り止めを敷く
- 軽量素材(樹脂・FRP)を使用
- 下部を広く設計し、重心を下げる
4. 給排水・水やりの可否が花器の仕様を左右する
式典前日から設置される花装飾の場合、「水を与えることができるか」は重要な分岐点です。
ホテル会場や商業施設の多くでは、
- 会場内での水替え禁止
- 水濡れ厳禁の床材
- 排水口が近くにない
といった理由で、「水やりNG」の会場も多く存在します。
【対応策】
- 吸水フォームを使ったオアシスアレンジメント(1日〜2日は水持ち)
- 吸水ボトル+ドライ処理の枝物・グリーンを併用
- 完全ドライ(プリザーブド・アーティフィシャル)で構成
また、設営後の管理が不可なケースでは、
- 予備花材を使用してボリュームを多めに
- 枯れやすい花材(ガーベラ、繊細な草花)を避ける
といった工夫も求められます。
5. 使用目的・視線の高さに応じた「花器のデザイン」
花器やスタンドは、単に“花を支える道具”ではなく、空間デザインの一部として重要な要素です。
同じ花材を使っても、
- テーブルに置く「横長タイプ」
- エントランスに置く「縦型スタンド」
- ステージ装花に使う「ローポット+ボリューム花」
では、印象が大きく変わります。
【用途別のおすすめ花器スタイル】
| 用途 | 花器のスタイル | 理由 |
|---|---|---|
| 受付・テーブル装花 | 横広がり/高さ30cm以内 | 目線と重ならず、会話の妨げにならない |
| エントランス装花 | 背の高い縦型/存在感のある花器 | 遠目にも映え、インパクトがある |
| ステージ左右の装花 | 広がりのあるローアレンジ | ステージ全体とのバランスを取りやすい |
| スタンド花 | 高さ120cm前後/脚付き | 空間の縦方向に広がりを与える |
6. 安全性と「転倒防止対策」も忘れずに
特に公共性の高い会場やイベントでは、花器・スタンドの転倒防止対策が必須です。
風が吹き込む場所(屋外・エントランス)や、来場者が多い導線上に設置する場合には、
不安定な三脚スタンドやガラス花器の使用は避けるべきです。
【安全対策の例】
- 花器下部に重りを入れて安定化
- 風除けのパネル設置
- 倒れても割れない素材(アクリル・合成樹脂)
- 滑り止めマット+床養生
7. 会場の雰囲気やインテリアとの調和も重要
会場の内装や床材・照明と調和する花器やスタンドを選ぶことで、装花の「浮き」や「違和感」を避けることができます。
たとえば、
- 和風会場:黒塗り花台や木製の低台座
- モダンな展示会場:アクリル製・メタリックカラーの花器
- 高級ホテル:金脚のクラシカルスタンドや陶器製の白花器
といった選択は、会場の“格”にマッチした装花に仕上がります。
【装飾全体の統一感を出すための工夫】
- テーブルクロスや椅子カバーの色と花器色を合わせる
- 会場のブランドカラーを反映したスタンド花
- 天井・床色とのコントラスト調整(暗い床には明るい器)
まとめ|花器・スタンド選びは“設置環境の理解”から
法人向けの花装飾では、花材やデザインだけでなく、
「どんな花器・スタンドを、どのような環境に、どう安全に設置するか」という視点が非常に重要です。
HUG FLOWERSでは、法人イベント・式典の花装飾を多数手がけてきた経験から、
- 会場の条件(天井高・搬入経路・床材など)を事前にヒアリング
- 花器・スタンドの選定から設営・撤去まで一括対応
- 見積もりにすべての項目を明示し、追加費用なしの安心設計
を心がけ、主催者様・会場担当者様双方に安心していただける空間づくりを提供しております。
会場装花をご検討中の法人様は、まずはお気軽にご相談ください。
写真・図面・ご予算に合わせたベストな提案をさせていただきます。
