【通夜〜葬儀まで】時間帯・場所で異なる花の選び方とマナー

通夜や葬儀において供花（きょうか）を贈ることは、故人や遺族に対する深い哀悼の意を表す大切な文化です。しかし、時間帯や会場の照明・雰囲気によって、同じ花でも見え方が大きく異なることをご存じでしょうか。

この記事では、「通夜（夕方〜夜）」「葬儀（朝〜昼）」の時間帯ごとに適した花の選び方、さらには式場の明るさや広さ、照明の色温度に応じた配色テクニック、そして法人として供花を贈る場合の注意点についても解説します。

■ 通夜の供花｜夜の空間に調和する落ち着いた色味

通夜は夕方から夜にかけて行われることが多く、会場も照明が抑えられた暗めの空間になる傾向があります。そのため、供花には以下のような**「落ち着きと静けさを感じさせる色味」**が好まれます。

• 白系（菊・カーネーション・ユリなど）
• 青紫系（デルフィニウム・リンドウ・トルコキキョウなど）

暗い照明の中では、白い花は特に浮かび上がるように映え、清らかな印象を与えます。また、青紫の花は控えめながらも品があり、喪の場にふさわしい佇まいです。

ポイント

通夜では「華やかすぎない」「彩度を抑えた」花材を選ぶことが大切です。ピンクや黄色など明るい色は避けましょう。白を基調に、紫をアクセントとする組み合わせが定番です。

■ 葬儀の供花｜明るい空間で映える柔らかな色合いも

一方、葬儀は午前中から昼にかけて行われることが多く、自然光が差し込む明るい式場も少なくありません。そうした場では、やや柔らかく温かみのある色合いを取り入れた供花も選ばれるようになっています。

• 白＋淡いピンク（トルコキキョウ・バラ）
• 白＋グリーン（ユーカリ・テマリソウ）
• 白＋ベージュ系（カーネーション・スプレーマム）

明るい会場では、単調な白一色だと平板な印象になることもあるため、柔らかなパステル調の花を少量加えることで、やさしい印象や慰めの気持ちを表現できます。

ポイント

「華美になりすぎない」「自然なトーンに抑える」ことを意識すれば、白以外の色を使っても失礼に当たりません。最近では喪主側が花の配色にこだわるケースも増え、葬儀の個性化が進んでいます。

■ 会場の明るさ・照明環境と花の見え方

供花を選ぶ際に、見落としがちなのが照明や会場全体の明るさです。

【照明が暗い・自然光が入らない会場】

→ 白や寒色系（青紫・グリーン）が映えやすい。

→ 明るい色を使うと浮いてしまう場合がある。

【明るい式場・自然光が差し込む会場】

→ ピンクや淡い黄色など、暖色系を適度に使用しても違和感がない。

→ 白一色だとやや沈んだ印象になる場合もあるため、組み合わせに注意。

例：ホテル葬・セレモニーホールではピンクや淡紫系のアレンジが採用されることも。

■ 花材のサイズ・バランスも重要

時間帯や会場に応じて、花材のサイズ・ボリューム感も調整しましょう。

• 夜の通夜 → 中型サイズ、低めのデザイン
• 昼の葬儀 → 高さを出したデザイン、空間全体で見たときに華やかすぎず映えるようなボリューム感

供花は遠くから見たときのシルエットが重要です。 花器の高さ・バランスも含めてプロに相談すると安心です。

■ 法人からの供花｜信頼感ある花選びと立札マナー

企業や団体から供花を贈る場合には、**「名札（立札）の書き方」や「ビジネスマナー」**にも注意が必要です。

• 立札の表記：
  
  　→ 「株式会社〇〇 代表取締役 山田太郎」や「〇〇株式会社 一同」など、肩書や社名を明確に。
  
  　→ 名刺サイズの立札か、大サイズ（スタンド花用）かは会場に合わせて選びます。
• 花の選び方：
  
  　→ 白を基調に落ち着いた雰囲気に。
  
  　→ 原色や鮮やかな花は避ける。
  
  　→ 通夜か葬儀かに応じた色合いに配慮。

法人としての供花は、企業イメージや信頼感を表すもの。 マナーに合った花を選ぶことで、遺族や関係者に誠実な印象を与えます。

■ まとめ｜時間帯・照明環境に応じた配色を意識

通夜・葬儀それぞれの場にふさわしい供花を選ぶことは、哀悼の気持ちを伝えるだけでなく、場の雰囲気を整え、遺族の心に寄り添う大切な配慮です。

もし迷った場合は、プロのフローリストに時間帯や会場の環境を伝えて相談することをおすすめします。

おすすめ：通夜・葬儀に贈る供花ギフト

静かな夜の通夜にも、明るい昼の葬儀にも対応できる、HUG FLOWERSのスタンディング供花やアレンジメントもご覧ください。